イーラン・メーラー・トリオのライブとインドネシア料理と誂えシャツについて

テイラー・スウィフトコンサートのカネにモノ言わせたシンガポール独占はやはりいま周辺各国から批判を浴びているようですが、そんなこととは一ミリも関係なく、こっそりシンガポールにやってきて、ホテルが160ドルでなかなか安いやんと思ってチェックインしたら共同部屋の安ホテルでまわりはみんなオレの半分くらいの年やったわははと曲間で笑っていた割りとお茶目なボストン出身、ニューヨーク在住のジャズ・ピアニスト、イーラン・メーラー(Elan Mehler)のライブが一昨日(3月1日)あったので観てきました。

シンガポールの竹下通りこと Haji Lane

会場は低層のショップハウスが立ち並ぶ、シンガポールの最もアイコニックなストリートのひとつであるHaji Laneの裏路地、Bali Laneにある Blu Jaz Caféの3階にあるThe Jazz Loft。

そういやHaji Laneといえば、3年ほど前に一度だけ利用したことのある以前はJalan Besarにあったテイラー SAKALが移転した先、であればライブ前にちょっと立ち寄ったろか、ということで小洒落たスイーツなどを売る店が多く原宿の竹下通りみたいな感じになったHaji Laneをギャルの多さに気後れしながらチョラチョラ歩いて向かいました。

Haji Laneのショップハウスの歩道に面しためちゃくちゃわかりにくい階段を3階まで登ったところに、以前と同じようなブラウンを基調とした落ち着いたインテリアのSAKALはありました。

聞けばやっぱりインフレで価格は上がっており、ノンブランド生地のシャツで200ドルから。ブランド生地にしたら240ドル~300ドル+。

以前はたしか160ドルくらいからだったので、ややひるみつつも何も注文せずに退却するのは恥ずいので、近くでライブあるから久々にちょっと顔出してみただけでまた今度スーツでも頼みますわ、みたいな雰囲気を醸し出しつつ、白のリネンシャツを一枚だけ誂えることにしました。

しかし一番安いリネン生地はちょっとラフな感じで(荒めのリネンも好きですが)、今回は仕事でも着るキレイ目なドレスシャツにしたく、結局トルコの生地メーカー SÖKTAŞ(ソクタス)の織り目の細かいものにしたら249ダメージ(税込)。

ちなみに、ユニクロのプレミアムリネンシャツ(49ドル)を店で触ったら以前より生地が良くなっていた(ガシガシ感が減って柔らかくなった)気がして惹かれたのですが、あの極度に小さな、首からすね毛が生えたようになる形の襟がどうしても受け入れられず、購入に至りません。襟は長くてひらひらした方がエレガントに決まっております。

というわけで私はシャツを誂えるとき、襟はほぼレギュラー(ポインテッド)カラーで3.5インチ(8.89 cm)にするのですが、いつもだいたいテイラーから「それは長いね」と言われます。

しかし私は本当は往年の横山やすしが漫才のときに着ていたシャツくらい襟を長くしたいと思っています。あそこまでやると(多分10 cm)ちょっとやり過ぎ感が出そうなのでいまだに踏み切れていませんが、超小顔効果に期待していつか4インチに挑戦したい。

それはさておき、SAKALが残念なのはシャツ注文時の標準ボタンが白蝶貝ではないところ。追加料金払えば白蝶貝にできますが、店員は「洗濯したら割れる」とか適当なこと言うし追加払って薄っぺらいのん付けられても嫌なのでとりあえずプラスチックに。以前紹介したYeossalやSeamless Bespokeは標準で11 mm径、3 mm厚のものを付けてくれるのでその辺は改善してほしいものです。

それはさておき、ここは実際に注文服をつくる工房は別にあるようなので、なんだかんだで提携という名の外注を使っているっぽく(別にそれがダメと言うわけではないし、全部ではない)、スーツの仕立て料金はやや低めとなっていました。

VBC(カノニコ)の生地の2ピースで1,000ドルくらいはだいたい中堅テイラーならどこも似たようなものですが、3ピースでも1,200~1,300ドルくらいなのは少しお安めだと思います。Seamless Bespokeは3ピースにするならベストで500ドル追加と言われた。

SAKALの後は、腹ごしらえのためにBali Laneに面したインドネシア料理屋 KULONに立ち寄りました。ちなみにKULONとはインドネシア語ではなくジャワ語で「西」という意味だそう。

ここは会社のインドネシア人も認める味で、料金も割りとリーズナブルなためたまに来ます。ヌードル系とご飯系両方あります。ただ、量は少なめ。

Nasi Ayam Geprek (green pepper)

今回はナシ・アヤム・ゲプレク(米・鶏肉・粉砕)の青唐辛子バージョンを注文。9.2ドル(約1,000円)。叩き潰されたチキンは骨なしで食べやすく、かかっている青唐辛子ソースは東南アジア基準ではそれほど辛くないちょうどよい感じ(でも日本人感覚では結構辛めなので辛いものが苦手な人は無理かも)。

これとTempe Kecapも注文。2ドル

テンペとは大豆を発酵させたもので、これをインドネシアの醤油でなんかしたもの。これもちょっと納豆ぽい匂いもあるけどそれほど臭くなくうまかった。

腹ごしらえをした後はいい感じの時間になったので、いざBlu Jazz Cafeへ。

ひさびさに来たけど、相変わらず独特の雰囲気があって良い場所です。

写真左の建物がBlu Jazz Cafeで、Bali Lane側にある階段で3階まで上がるとThe Jazz Loftがあります。

満員でもたぶん60~70人くらい(?)の小さな箱で、観客は40名弱でした。チケットは24ドルなので、どう考えても3人分の飛行機代さえ出ない赤字なのですが、外国人ミュージシャンはBlue Jazz Cafeが招聘してるんですかね。

それで8時くらいから10時過ぎまで、途中休憩を挟んで2セット演奏。

演奏中のもよう

イーラン・メーラーはライブチケット買うまでほとんど知らなくて、ビル・エヴァンス、キース・ジャレット、ブラッド・メルドーなんかと比較されるそうですが、一応Spotifyでアルバムを聞いてみても、正直それほどピンとくるものはなかったものの、ひさびさのジャズ・ライブはやっぱりいいものです。

オリジナル曲では、クイーンズの公園(メドウズパーク?)がどうのと言ってた曲がフリージャズっぽい雰囲気もあってかなりかっこよく(Spotifyで探したけどわからず)、ほかはセロニアス・モンクのBemsha Swingは当然渋く、シンガポールの街中でこんな生演奏を聞けるのは非常に贅沢な時間でありました。

ちなみに名前忘れたベースのおじいちゃんは、いかにもニューヨークにいそうなおっちゃんで、クイーンズのアパートの大家のおっちゃんを思い出しとても懐かしい気分になりました。シンガポールにはああいう雰囲気のじいさんおらんよな、とか思いながら。あと音響担当のシンガポール人のおっちゃんも時代に取り残された風貌(褒め言葉)をしていてなぜか嬉しくなりました。

帰りは夜風に吹かれながら駅まで歩いて電車で帰宅。

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